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【活動報告】2018-19 Chetna Organicからの活動報告

今年度の活動は、インフラ整備が遅れた辺境にあり、政府の支援も十分に受けられないTelangana州の8ブロック、Karahandi州の6ブロック、Odisha州の2つの地域の314村11232農家でプロジェクトが施行されました。農薬多用する慣行農法から、リスクを軽減し綿の増収と穀類からの収入を増加させるオーガニック栽培への転換は拡大していて、各農家においても経験や知識が増えることで生産性が上がっています。

■1 有機農法への転換支援
有機農法への転換支援は新しく1000農家が参入し、長く続けられる農法を取り入れることで農民の生活の質を向上させています。豊かな土壌は収量の増加に重要な役割を担います。しかし、農家の知識不足と行政の指針が土壌の健康を損ねています。この多雨地域に似合う、様々な低コストの改善策(発酵促進法、土壌再生、マルチ:覆土農法。水分の蒸発や雑草の繁茂を抑える、シロアリ調整、ミミズ農法、NADP堆肥,オーガニック液肥、多植生、など)をチェトナが農家に教え訓練しました。豊かな土壌が植生の多様性と、収入の増加につながりました。

オーガニック農法の訓練と拡大は、農家の出費を減らし収入を増加させました。様々な低コストオーガニック農法が実際に導入され、自然堆肥と液肥を154000㎏生産、2715エーカーに施肥され、日本円にして約300万円分(化学肥料や農薬費用)農家の負担が減りました。災害を受けたにもかかわらず1エーカーあたり平均6~7百キロの収穫を得ました。土壌改良に注力し当初1エーカーあたり2百キロほどしか収量のなかった土地が8百キロも収量を上げるまでになりました。綿花だけでなく他の穀類も合わせ増収益につながりました。

液体堆肥の準備

毎年土壌テストを行うことで改良方法が明確にわかります。そして農家同士でもオーガニックへの転換を薦めあうようになりました。今年は150の土壌サンプルのテストを行いました。

1-1 トレーニングと拡大

チェトナオーガニックはすべての農家が、地域に合わせた農法を取り入れることで収入が得られるようになることを確信しています。農家との会合、オリエンテーション、訓練を継続させ農家を助け、取り組みを広げてゆくための人材育成にも力を注いでいます。トレーナー訓練(T.O.T)、賛助会員の訓練(T.O.F.)も発展させました。豊かな経験に基づき、降雨地帯の農業にまつわる様々な事象に対応可能です。
座学と実地で
①土地の準備
②元肥
③種選び
④種の取り扱い
⑤耕作
⑥栽培法
⑦まびき
⑧上部のカバー(寒冷紗)
⑨草引き
⑩収穫後の準備
⑪液肥
等について学びます。本年度は拡大のために出張し110の農家に加わってもらいました。

1-2 エコセンターと種の保存

4つのエコセンターが新たな独自の農法を紹介し、安く簡単に取り入れられるものだったため多くの農家が導入しました。エコセンターは農家が訪れやすくなり、女性の助けになるような農具の展示も行っています。そのほか様々な栽培方法や種などの育種学的展示や太陽光を利用した灌漑設備の設置なども行いました。周辺の農家にも評判が広がっています。他の村から来た農民は安価で簡単に導入できる、害虫対策法や土壌改良法を学んでゆきます。

1-3 CORCC(Chetna Organic Reserarch & Conservation Center)の発展
CORCCには干ばつに備え太陽光を利用した灌漑設備が敷設されました。遺伝子組み換え以外の綿花の種子栽培や、穀類、水耕栽培、野菜、多品種の麦の栽培がおこなわれ、種を継代しました。

1-4 種バンクの発展と強化

種は農業においてとても重要で、農家は市場に出向いて何が求められているか知ります。政府によるハイブリッド種のプロモーションが議題に上がりました。社会は大切な種の知恵を失い、種は絶滅の危機に瀕しています。その種の保存に尽力しました。

1-5 種の祭典と様々なイベント

種の祭典では地元の種の宣伝と普及のための展示ブースが設置されました。各地から農家が参加し種の交換も行われました。

1-6 煙の出ないチュラ(スペイン語でカワイイの意)

ほとんどの家が薪を使って料理をしていますが、煙の出ないストーブを使うことの重要性をオリエンテーションしました。日々煙を浴び続ける女性は目の不調や、頭と全身の痛みに悩まされていますが、このストーブを使うことで、薪の使用量が減り、森林も伐採からまぬかれ、女性は心身の不調が軽減して、重い医療費も減りました。

1-7 オーガニックコットンと多様植生のプロモーション
単一作物の耕作から、多様植生への移行は中小規模農家にとても恵みが深く、農家家族のニーズに合った収入を得られるようになります。

チェトナ・オーガニックでは50のシングルマザー家庭に裏庭での養鶏を支援しました。しばらくすると鳥は卵をかかえ、農家の子供に食べさせることができるようになりました。裏庭での野菜育成も進み100人の女性にそれぞれの家庭の食事に合う種を支援し、育て始めました。トマト、オクラ、ナス。様々な野菜は食事へと変わり、食べきれない分は市場でお金に代わります。皆オーガニック農法の重要性に気づきました。転換のために土壌をテストすると、たいていリン酸とカリウムの欠乏状態でした。

1-8 農法転換のためのインキュベーション

新しく1000の農家が、無意味な化学肥料農法からオーガニックへの転換を始めました。転換前の準備、移行中、転換後のそれぞれの訓練を実施します。IC1(転換一年目)は成功しました。このまま、2年目へと移行します。

■ 2子供たちの就学・奨学支援
2−1 インフラの整備

頻繁に電気の供給が止まるため、チェトナは、女子が快適に勉強し休息できるように、太陽光発電の設置を行いました。体力のない女性も、活動的になり、勉強に集中できるようになりました。

公衆衛生と健康増進のため、トイレをリフォームし、とても快適になりました。

2−2 奨学支援
55人の若者に奨学金を支給しました。成績は優秀なのに進学するお金のなかった若者たちが、安心して長期教育を受けられるようになりました。

2−3職業訓練

5人の若い女性がミシン縫いの仕立ての訓練を受けました。綿農家の若い女性たちで、自分で創業してみたいという意欲がありながら資金に困っていました。彼女たちは村に帰って新たな仕事をはじめ7500INRを稼ぐようになります。

2−4学校間の交流とコンペティション

科学の展示や文化交流をを常に行っています、学校同士での交流も盛んで、生徒同士も信頼しあっています。若い世代が着実に育っています。

2−5学校との懸け橋 ブリッジスクールの運営

ブリッジスクールに男29女37人が参加しました。若い教師たちは新たな教育法を取り入れるのにとても熱心でした。物語風の勉強が子供たちの教育に有益だということがわかりました。
【財団より補足】 ブリッジスクールとは?
それまで読み書きをしたことがなかった子どもたちが、学校に通うようになっても授業についていけず、また農業労働に戻ってしまうケースがあります。こういった子どもたちの支援のための補習学校が「ブリッジスクール」です。

2−6MAAD/パラティーチャー(補助教員)
MAAD普及、生徒たちの学力向上のため補助教員を採用しています。子供の学力と知性が伸びています。また、補助教員のために、ジェンダーフリー、MAAD活動、教育の質、パラティーチャーの意味などのワークショップも開催されました。

【財団より補足】 MAADとは?
Music Art Agriculture and Dance.の頭文字をとってM.A.A.D.。支援しているインド農村地域に受け継がれている文化を次の世代にも継いでいくため、地域に残る音楽、アート、農業技術、舞踊を子どもたちに伝える活動を行っています。

2−7 綿農家のこどもたちの生活の質の向上

校外活動として、農家の子供たちに手に職をつける取り組みをしています。63人の少女が仕立て屋として6か月の訓練を受け、試験に合格すると免許がもらえます

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